従来のホクロ治療の場合、平らなホクロをレーザー治療すると『ホクロはとれても陥没する』または『陥没させないようにすると色が残る』のどちらかの不満足な仕上がりになります。
菱田が開発し、国際学会で発表した方法の場合、やっかいな平らなホクロを『凹まさずに色をとる』ことができます。
ホクロのタイプ、大きさ、存在部位、職業的制約などを全て考慮した治療法を選択いたします。レーザー治療だけではなく、幅広い選択肢を用意しております。
TSLT(Three Step Laser Treatment)によるホクロ治療
1回でホクロ取りすると仕上がりに問題を生ずるホクロに最適です。
菱田が考案した方法でThree Step Laser Treatment(TSLT)といい、1998、1999、2001、2002、2003年に国内およびアメリカの学会で発表しました。(主に1999年7月1日アメリカのサンフランシスコで開かれた国際学会で発表しています。)
Short-cut TSLT(Short-cut Three Step Laser Treatment)によるホクロ治療
現在行っているホクロ取りの方法は、TSLTから進化したShort-cut TSLTを行っています。
TSLTも優れた方法なのですが、さらに少ない治療回数できれいに仕上がります。
処置について
(1)平らなホクロでは、治療直後から女性ではお化粧ができ、男性はそのままで目立ちません。
男女ともにテープは不要です。
治療日より1週間程度朝と夜に薬を塗布していただくだけです。シャンプー・洗顔は当日より可能です。また美白クリームは不要です。
(2)隆起したホクロでは、治療部位のみお化粧を避けていただきます。
隆起したホクロの場合、ホクロの大きさによっては治療直後のみテープを貼ることもあります。このテープは治療後にお渡ししています。自宅ではテープ等の保護材は不要です。シャンプー・洗顔は当日より可能です。治療後、2週間前後で痂皮がとれます。
- 陥凹変形
- 陥凹変形(色素残存)
- 隆起した色素性母斑:治療前
- 隆起した色素性母斑:治療後(残存毛に脱毛レーザー照射)
- 隆起した4つの色素性母斑:治療前
- 隆起した4つの色素性母斑:治療後
- TSLT:治療前
- TSLT:2回目治療前
- TSLT:治療後
- 左頬部色素性母斑:TSLT治療前
- 左頬部色素性母斑:治療後
- 他医で2回治療後:TSLT治療前
- 他医で2回治療後:治療後
- divided nevus:TSLT治療前
- divided nevus:TSLT治療後
- 左下眼瞼縁部の色素性母斑:治療前
- 左下眼瞼縁部の色素性母斑:治療後(睫毛を温存した)
手術によるホクロ取り
顔面では、レーザーでのホクロ取りはどの部位でも可能です。これに対して手術でホクロ取りすると仕上がりのよい部位は限定されます。この特殊な部位は数ヵ所あり、この部位以外を手術でホクロ取りするとトラブルを生じやすくなります。レーザー治療ではなく手術でのホクロ取りを御希望の場合には、当院ではこれらの限られた部位のみ手術をおすすめしています。
- 左下眼瞼縁部の色素性母斑:術前
- 左下眼瞼縁部の色素性母斑:術後2週
- 右鼻翼部色素性母斑:術前
- 右鼻翼部色素性母斑:術後3ヵ月
Sutton’s nevus
『小さなホクロ(母斑細胞母斑)が中心にある環状の白斑』というホクロと色素脱失が組み合わさった母斑です。中心のホクロに存在するメラニンに対する自己免疫反応が生じ、周囲の皮膚のメラニンにも自己免疫反応が生ずるため白斑が生ずるといわれています。
中心にあるホクロを除去すると周囲の正常な皮膚の色と同じくなってきます。
- Sutton’s nevus:術前
- Sutton’s nevus:術後2ヵ月(中心のホクロ)
- Sutton’s nevus:術後6ヵ月(徐々に白斑が改善)